つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

c2_短編(5冊以内)

その「おこだわり」俺にもくれよ!!

「青春ヒヒヒ」といった狂気のギャグマンガを描いていた「清野とおる」が、まさか北区赤羽でエッセー漫画の大家になるとは夢にも思わなかった。そんな作者の異常な執着の集大成ともいえるべき本作。人生の些細な楽しみにこだわった人々、通称「おこだわり人…

ちいさこべえ

山本周五郎の原作小説「ちいさこべ」を元に、鬼才「望月ミネタロウ」がコミカライズした本作。原作は時代小説となっているが、本作はそれを現代版にアレンジして再構築した作品なのだが、このクオリティが何とも素晴らしい出来栄えである。特に望月作品の持…

雲出づるところ

土田世紀作品の中でも、未読だった本作を古本屋で購入。あらすじからして重い話だとは思っていたが、上下巻を通して読むと心底重たい。幸せの絶頂を迎えるはずだった二人が、癌との闘病生活を始める事になる展開に始まって、これでもか、というくらい困難が…

ワニ男爵

最近、記事を書くのを怠けていて色々溜まってしまった。まずは個人的に最高に好きだったのに終わってしまって残念なワニ男爵から。この作品の何が失敗したかというと、間違いなく編集者の売り方のせいで、極限までにシュールギャグをとがらせていたワニとウ…

僕僕先生

ネムキの出すマンガは、他の雑誌では味わえない面白さを持つ作品が多いので、個人的には好みである。そして、そんな独自路線という意味で、完全にわが道を歩んでいた中国の仙道を描いた本作も全4冊であえなく完結である。「仁木英之」の原作小説は何冊も出て…

Romsen Saga

表紙はロマンシング・サガのパッケージの雰囲気を完全にパクリ、似たようなタイトルをつけておいて、中身はコメディRPGという、「ゴツボ☆マサル」の描く困ったファンタジー作品。世界最強の門番が出てきたり、何でも叶える魔法のランプを持つ盗賊が出てきた…

悪魔くん /悪魔くん千年王国

さて、世の中ではゲゲゲの鬼太郎の猫娘が話題のようなので、水木しげる御大つながりで悪魔くんを取り上げる事にする。悪魔くんというのは鬼太郎と比較すると非常に難しい作品で、正直、売れたか売れないかでいうと、鬼太郎の足元にも及ばない作品である。ア…

雲の上のキスケさん

女性の視点でリアルな世界を描かせれば、右に出るものはいないのが「鴨井まさね」である。全編通して物語の起承転結があるかと言われればない作品だが、そんなところを通り越して、大人の女性のリアルな日常を描き切っている快作。基本的には、恋愛と仕事の…

自虐の歌

知っている人は知っている、マンガで人生を描く作者「業田良家」 本作は、映画化などもしてしまい、ちょっと有名になりすぎてしまったが、感動を期待して読むような、そういった類の作品ではない。 あくまでくだらない4コマ漫画として楽しむべき作品である…

YES!

ベテランが自分の持つマンガ力のままに、哲学的なテーマを奔放に描くと、ここまで作品がとっ散らかるのかとある意味、驚愕する作品。作者「槇村さとる」お得意の、働く女性をテーマにした作品で、主人公「入江みどり」は人気アナウンサーとして、キャリアの…

生存~Life~

現在のように引き伸ばしてばかりの作品を描いていない頃の「福本伸行」原作によるショートサスペンスのお手本のような本作。余命半年を宣告された、家庭を省みなかったサラリーマンの主人公。自殺を考えた彼に届いた警察からの一本の電話は、14年前に失踪し…

ロッタレイン

人間描写の巧い作者「松本剛」による全3冊の物語。都会を離れて、かつて自分を捨てた父親の家族のいる田舎に移り住んだ主人公と、その家に住む娘との徐々に歪んでいく日常。この辺りの、生活が徐々に煮詰まっていく描写は非常に秀逸で、最後まで結末が気にな…

四年生 / 五年生

「木尾士目」の鬱時代の代表的な作品であり、大学四年生という、大人でもあり子供でもある、就職、恋愛、将来の悩みと、様々なものに一気にぶつかる時期の大学生を丁寧に描いた傑作。 「四年生」の時点ではエンターテイメントとしての体裁をまだ保っているも…

シューダン!

なかなか書こうとして書けなかった「横田卓馬」氏の作品レビューだが、そろそろ重い腰を上げて書く事にする。作者「横田卓馬」は、ジャンプ連載前からWebで話題になった作者で、特に「オナニーマスター黒沢」は、そのタイトルからは全く想像できないほど高い…

懲役339年

裏サンデーで話題になった「伊勢ともか」が描く本作を読了。Amazonでのレビューも非常に高く、プレミアがついてしまった本作だが、選んだテーマと設定は非常に面白くその点は評価できる。また、絵のレベルは決して高くはないのだが、序盤の進撃の巨人が魅せ…

おばけ道 THE END

誰も待ち望んでいないだろうが、私は待ち望んでいたおばけ道がついに完結。「小野寺浩二」と「石黒正数」の霊感ゼロコンビがひたすれ心霊スポットを回ってはおばけを探すという罰当たりなコンセプトの本作だが、「ソレミテ」「おばけ道」と続いてついに今回…

虐殺器官

早逝の天才として知られる「伊藤計劃」氏のデビュー小説をコミカライズした本作。小説は未読だが、その独特の世界観は、活字から漫画という媒体に変わっても色褪せる事のないオリジナリティを保った良作だった。戦争を引き起こすような重要人物を主なターゲ…

彼方のアストラ

SKET DANCEの「篠原健太」のSF連載なんて、どうせテクニカルな伏線に走り過ぎた作品だろう、と手を出していなかったのだが、ぬる太さんのブログで絶賛されていたので購入する事にした。結果、これが素直に最高だった。 nuruta.hatenablog.com もう本当にここ…

レベルE

既に20年近く前の作品になりながら、今もって根強いファンを持つ本作。 幽遊白書で少年マンガの落としどころを見失った作者「冨樫義博」が、自身の欲望と趣味の全てをさらけ出した本作は、全3冊という短さとあいまって確かに、作者の最高傑作と呼ぶに相応…

コンバット☆ハイスクール

非常に懐かしい「永野あかね」作品を物凄く久しぶりに読み返しての感想は、時代に合わなかった惜しい作品だった、という事である。 傭兵育成の特殊な高校という設定に巻き込まれ型の主人公と可愛い女の子キャラ。原案には、後にメタルギアシリーズに関連しく…

ピンポン

「松本大洋」は、読むのが難しいパターンの作品が多いのだが、恐らく、最もエンターテイメントとして入りやすいのが本作「ピンポン」だろう。子供のころから卓球を愛するペコと、幼馴染のスマイル。歳を経るにつれて、徐々に変わっていく二人の関係と、その…

大トロ倶楽部

麻雀マンガの重鎮「片山まさゆき」がファミ通に連載していた頃の異色の作品。全2冊ではあるが、もともとがファミ通の4ページ程度の連載なので、連載期間はそれなりに長かった人気作である。当時の人気ファミコンゲームをベースに、色々な作品を混ぜ合わせ…

少年エスパーねじめ

一体なぜあの週刊少年ジャンプがこのマンガ家を採用しようと血迷ったのか今もってわからない天才作家「尾玉なみえ」 雑誌掲載から10年近くが経過した今もなお、ここまでカオスなマンガは正直少ない。その意味では最先端である。 ジャンプが誇る天才ギャグ…

サユリ1号

「村上かつら」の代表作といえば、やはりこれだろうか。自分の妄想の中の美少女とそっくりの人物が、現実に現れたら人はどんな反応をするのか。そんな思考実験ともいえる設定に、大学生活という不思議な時間軸と人間関係を絡めた本作の登場に、当時は随分と…

土偶ファミリー

主人公が土偶という謎の設定の学園コメディ作品。それが、土偶ファミリーである。作者「西川伸司」は、特撮映画のキャラデザイン等も手掛けるベテランで、本作は、土偶の参考書としてなぜか大英博物館にも展示されたことがあるのだから、まさに謎の作品と呼…

メイド諸君!

どうにも代表作に恵まれない、「きづきあきら」と「サトウナンキ」の夫婦コンビだが、強いてあげれば、本作が代表作ではないだろうか。偶然でメイドになった女子大生千代子と、メイドに憧れるオタク青年「鳥取君」の二人の関係を中心に描いた、メイド喫茶物…

ラッキーマイン

異色のテーマを追い続ける作者「鈴木マサカズ」による、人生における「運」をテーマにした本作。作中で、ラッキーマインと呼ばれる、運の鉱脈を持つ男として、命がけのロシアンルーレット繰り返す主人公を描いた本作だが、昨今流行りのデスゲーム系の作品と…

なぁゲームをやろうじゃないか!!

「桜玉吉」御大が、まだ精神を病みきっていない時代に書かれた謎のマンガである。 なぁゲームをやろうじゃないかのの頭文字をとって「なげやり」とつける辺りに、当時の御大の才能が光る。 ゲームのタイトルを全て不真面目に解釈し、全く関係のない無駄な話…

ソレミテ ―それでも霊が見てみたい

この作品を超える怪奇コミックには、多分もう出会えないかもしれない。 個人的には大好きだったが、恐ろしいので、家には置いておけない本作。ちなみにギャグマンガである。 どうしても幽霊が見たいマンガ家「小野寺浩二」と「石黒正数」の二人が、お互いに…

炎のニンジャマン

「島本和彦」90年代の迷作である。今でこそ有名マンガ家として活躍している作者だが、恐らくこの時代はマンガマニアは知っているが、一般大衆にはその名が知られていない不遇の時代だったと記憶している。そして、週刊少年サンデーを舞台に活躍していたのも…