表紙はロマンシング・サガのパッケージの雰囲気を完全にパクリ、
似たようなタイトルをつけておいて、中身はコメディRPGという、
「ゴツボ☆マサル」の描く困ったファンタジー作品。
世界最強の門番が出てきたり、
何でも叶える魔法のランプを持つ盗賊が出てきたりと、
主人公以外の脇役にスポットライトを当てて、
魔王討伐の物語をギャグに仕上げている観点は面白く、
この辺りは新しい世代の感性を感じさせる。
反面、最後まで同じ調子で進んでしまい、
全編を通して軽いノリだらけで終わってしまうのも、
この作者らしい仕様ではある。
「ゴツボ×リュウジ」も同様の雰囲気を持つ作品を描くが、
1冊だけの短編集だと面白いのだが、
数冊続く物語になると、やはりマンガの構成として、
多少「起承転結」の起伏をもう少し大きく作ってくれると面白い気がする。
ただ、良くも悪くもそこまでマンガというメディアに期待していない
作者の肩の力が抜けた情熱が伝わってくる作品である。
軽く読み流すマンガを読みたい方にオススメ。
Romsen Saga(5)(完) (ビッグガンガンコミックス)
- 作者: ゴツボ☆マサル
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2016/07/25
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (1件) を見る