つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

総合3.0以上(読んで損はない)

逃げるは恥だが役に立つ

社会現象になった「逃げ恥」の原作も、ついに完結。以前も似たような事を書いたが、往年のマンガファンからしてみると、「海野つなみ」の作品が、ここまでメジャーになるとは予想だにしなかった。マンガ原作自体は、非常に人を選ぶ絵柄とキャラクターの作品…

純真ミラクル100%

ラブコメ中心に作品を展開する作者「秋★枝」の初期作品。アイドルを目指す純真な主人公「モクソン」と、モクソンをいじめる事に喜びを感じる芸能事務所の女性所長という設定で始まる本作だが、徐々にその部分は薄れて、ある意味アイドルを目指す主人公とその…

いつでも夢を

「原秀則」全盛期である。漫画家をマンガにした作品は、今でこそ出揃ってきた感じがあるが、90年代頃までにそのテーマを描いた作者は少ない。 「まんが道」という王者がいた為に、長年、新規参入が少なかったジャンルである。そして90年代という、マンガ…

青空にとおく酒浸り

引き続き「安永航一郎」 小さい時の事故から、体の中にマイクロマシンを飼っている超人女子高生の物語だが、その辺りの設定はかなり適当で、ひたすらドタバタ、下ネタバトルを繰り返す本作。 表紙の不細工な親父が最強という提供なキャラクター設定と言い、…

県立地球防衛軍 完全復刻版

「中津賢也」とくれば、やはり、「安永航一郎」に続くわけである。最近なぜか、完全版が発売されてしまった「県立地球防衛軍」。どうして27年ぶりに復活させたのか、全くもって理解に苦しむが、80年代頃の空気感を感じる意味では最適な作品かもしれない。そ…

黄門じごく変

懐かしのサンデー作品シリーズ十数年ぶりに古本で再読。まさに80年代サンデーを代表する作者の一人「中津賢也」その絵柄、作風、キャラ、ストーリー。全てが当時のサンデーの雰囲気を象徴している。格好いい絵柄に、チートすぎる強さの主人公と、地獄と人間…

SHADOW SKILL 影技

24年である。完結まで24年。途中何度となく連載雑誌が休刊になり、流石にもう完結は無理かと諦めていたが、結局24年かけて完結させてしまった。まさに修練闘士(セヴァール)並のしぶとさである。 しかし、それだけ雑誌を変えても本作が続いていたのは、やは…

怪談人間時計

世の中には、どうにもカテゴリー分類できないマンガがあるわけで、本作「怪談人間時計」は間違いなくそれに該当する。当時、書店でこの作品を見つけた時のインパクトは凄まじかった。そして、中身を読んでまた驚く。とにもかくにも、カルトとしか言いようが…

アオとハル

「たまりば」の作者「しおやてるこ」が描く青春恋愛作品。前作の主人公「ハル」の学生時代を描いた作品だが、物語的にはつながりは無いので別々に読んでも全く問題ない。不器用なメガネ主人公「ハル」が、街で見かけた美少女「アオ」に魅かれていく導入部分…

輝夜姫

「清水玲子」の描く世界の美しさを楽しむ為だけにある、といって過言でない作品。序盤のヒキは相当なもので、かぐや姫伝説と、その生贄に、沖縄の孤島で育てられた子供たちというミステリーサバイバル形式の展開に吸い込まれたが最後、読めば読むほど、不可…

4ジゲン

天才コンビでありながらも、超絶に仲が悪い「にざ」と「かな」による名作4ジゲンもついに3冊で完結したかと思いきや、普通に4巻が出てるあたりが凄い。あの、3巻での完結する気満々の空気は何だったのか。 惜しいかな、「B.B.Joker」は超えられな…

このたびは

(2013年評)相変わらず短編を描かすと上手い作者「えすとえむ」による作品集。 三十路女性のお見合い結婚を描いた「ふつつかものですが」にはじまり、最後の表題作「このたびは」までどの短編も味わい深く面白い。 少し癖のある画風に騙されてしまうが、キ…

退引町お騒がせ界隈

ベテラン「遠藤淑子」が描く、町系ジャンルの良作。騒々しいキャラクター達が退引町を舞台にドタバタと活躍する、90年代を感じさせられる作品である。作者の作品としては、最初期の長編シリーズで、ギャグからシリアスな話まで、玉石混合に含まれており、こ…

鋼鉄の華っ柱

相変わらずの「西森博之」作品である。御曹司の頂点から一気に没落する第一話から始まり、それでも鼻っ柱が折れない主人公「御前崎真道」。そんな魅力的な主人公をもってこれたのは良かったのだが、ここ近年の西森作品らしく、物語の構成がどうにもならない…

さよなら、カルト村

「高田かや」の描く、看板に偽りなしのエッセー作品第二弾。画風や構成も前作より洗練されており、作品としてのインパクトは当然前作より落ちるが、それでも、続きが気になっていた読者としては、満足できる内容になっている。それにしても、カルト集団と呼…

サラリーマン拝

「吉田聡」の描く、奇想天外なサラリーマン物語も全9冊でついに終了である。喧嘩が強くビジネスに強く、インテリジェンスもあって義理人情に意外に熱い。 こんな無茶苦茶で格好いいサラリーマンは、金太郎以上に実社会には存在しないわけだが、それでも、こ…

伊豆漫玉日記

知っている人は知っている。知らない人は全然知らない。そんな定番の桜玉吉「漫玉日記」シリーズ。往年のファンとしては、もはや、新刊がでるとパブロフの犬として購入してしまうので、面白いかどうかは二の次である。しかし、作者も五十半ばという事で、と…

二十面相の娘

非常に良い意味で、独特の作品である、莫大な遺産を継いだ令嬢と、怪人二十面相の物語で、クラリスとルパンの続きを描いたかのような作品。 衝撃的な展開といい、設定といい、なかなかに続きが気になる序盤に比べると、中盤以降がやや弱いのは、巻末で作者が…

ハルシオン・ランチ

「無限の住人」の「沙村広明」が送る、コメディ作品。 ホームレスのおっさんが川辺で出会った謎の美少女は、何でも食べてしまう謎の宇宙人だった。それこそ、人間すら食べてしまいかねない危険な宇宙人を野放しにできず、ホームレスは彼女と旅に出るわけだが…

らせつの花

「潮見知佳」の描く、オカルト恋愛シリーズシリーズの第二弾。三部作の中では、本作の出来栄えが一番良い。 20歳の時に命を奪われるという悪霊の呪いを抱えながら、心霊退治を続ける主人公「羅雪」と、前作、「ゆららの月」から登場する、もう一人の主人公「…

魔法先生ネギま!

本作は、明らかに当時の赤松健の最高傑作だった。 当初連載が始まったときは、著しく嫌悪したこの作品。クラスメイト全員がヒロインなどと、商業主義もいい加減にしてほしいものだ、と感じた。 しかし、読み進めてみると、意外に、いや想定外に面白かったの…

兎の角

女装男子の主人公真白アヤと、ヒロイン天沢イズミの除霊物語。 1巻が出た頃は、もう少し続くかと思われたが、すぐに息切れが始まり、最終的には萌え中心になっているので3冊完結で丁度よかったのだろう。 「睦月のぞみ」名義作品としては最長か。作品発表…

私が妻にしたイタズラ

珍しく電子書籍出身作品のご紹介。本作は、twitterで世の中に知れ渡った、食べても食べても減らない魔法のおにぎりの作者「漢弾地」による日常エッセイマンガである。twitterで見た時から、気になっていたが、作品になっていたことは知らなかったので即購入…

カルト村で生まれました。

看板に偽りなしの作品である。マンガの歴史に伴い、様々なジャンルのエッセイ系作品が増えてきたわけだが、その幅広さも、ついにここまで来たか、と感慨深い。某〇ギシ会で幼少時代から青年期を過ごした後に、一般人となった作者「高田かや」による、カルト…

煩悩寺

変わり者の兄から送られてくる、様々な遊び道具に囲まれたアパートの一室。 煩悩寺と名づけられたその部屋で、無為な日常を送る、小山田君と小沢さん。 時間や金銭から切り離された煩悩寺の空気は、近年の若者生活の一面をある意味正確に切り取っている。 作…

MASTERキートン Reマスター

年末なので、あの偉大なる作品の続編の話を。発売から随分とレビューまでに時間がかかったのは、本作に対する違和感の正体が長い間わからなかったからでもある。改めて時間をおいて、本編から通しで読んでみた結論だが、やはり本作の存在は「蛇足」だったと…

少年三白眼

「こどものじかん」の私屋カヲルが、初期に少女漫画誌で連載していたギャグ作品。それが、本作「少年三白眼」である。三白眼の主人公、ヒロムはその容貌ゆえに友達ができず、涙する日々。そんなヒロムの学園生活を描いたコメディ作品である。 序盤からして、…

P2! let’s Play Pingpong!

掲載雑誌の読者層にあうかどうか、というのは非常に重要な問題である。 その意味で、掲載雑誌を間違った為に早期打ち切りを招いたのがこの作品だろう。 卓球という地味目なテーマでありながら、作品を盛り上げることに成功しているのは、偏に作者のオタクっ…

モテキ

ドラマ化したという意味では久保ミツロウの代表作になるのだろうか。 デビュー当時から、女性を描かせるとうまかったが、その本能が掲載誌を変えることにより爆発したような作品。 序盤の勢いはすばらしく、モテキという単語を世に普及しただけの事はある。 …

人間仮免中

(2013年評)各所で話題沸騰中の本作。 年末恒例のマンガランキング系作品の各ランキングの上位を総なめ。 総合点をつけるとすれば、この作品がNo1だったのではないだろうか。 しかし、その手の評価と反して本作がマンガとして優れていたかどうかは非常に…

マコちゃんのリップクリーム

打ち切りの女王「尾玉なみえ」による、最長不倒連載。斜め上過ぎるシュールギャグを引っ提げて、ジャンプに乗り込んで以来、数え切れない打ち切りの洗礼を受けた作者だが、それでもマンガ家を続けられたのは、恐らく、この作者以上に奇想天外なマンガを描け…

防衛漫玉日記

(2012年評) ふと思えば、随分と「桜玉吉」の姿を見かけていない。 鬱病マンガの最高峰が、「幽玄漫玉日記 」だとすれば、本作はその日記シリーズの始まりの作品である。 まだまだ、画風、作風共にエネルギーがあふれており、読者の笑いを取ろうという姿勢…

グミ・チョコレート・パイン

大槻ケンヂの半自伝的小説をマンガ化した作品。 小説は未読だが、原作とマンガはかなり異なるようだ。 クラスの中では地味な存在で、けれども自分は特別な何かを持っていると信じる主人公。 そんなありがちな妄想と、何も変わらない現実。 それらを打ち壊す…

緋色の椅子

夏目友人帳の「緑川ゆき」が描く、ファンタジー作品 貧しい村で育った少女セツと、その幼なじみルカ。 しかし、ある日彼の元には王族の遣いが現れ、彼に王位を継がせるべく王都に連れて行く。 再開を誓った二人が、再び王都で出会った時、予想もしなかった事…

あかく咲く声

彼の声が気になり、告白を決意した主人公「佐和」が目にしたのは、その声を武器にして、警察組織に加勢している、クラスメート「辛島」の姿だった。 辛島の声は、独特の響きを持ち、聞く人をその命令に従わせる不思議な力を持つ。 それ故に、彼は普通の人間…

とっても!ラッキーマン

十週打ち切り。それは、少年ジャンプにおける名誉の戦死。 およそこのレベルになると、第一話を読んだ時点で、続かないな、とわかる。 そして、その読みが外れることは殆ど無い。 けれども、多くの読者が長期連載や映画化を予測できなかったであろう偉大な作…

青春は薔薇色だ 人生は薔薇色だ

最も好きなマンガ家の一人、「桑田乃梨子」作品シリーズをしばらく忘れていたので、しばらく桑田作品レビューが続く。 制服フェチの女子体育教師森島と、サッカー部の人気者広瀬。 恋愛関係など微塵も発生しなそうな二人の、薔薇色の高校生活を描いたラブコ…

あねさんは委員長

「こなみ翔子」の初期傑作。 クラスの委員長であるヒロインと、そんな彼女に惚れてしまった、彼氏の物語。 ただし、彼氏の父親はヤクザの組長。 少女漫画で学園もので、彼氏がヤクザの息子というのは80年代としては非常に新しかったと記憶している。 最近の…

日々我人間

久しぶりにAmazonを眺めていたら、「桜玉吉」の新刊発見!という事で即購入。玉吉信者としては、作者が死んでないだけで嬉しくなって読んでしまう本作だが、かつての作者の全盛期を知らない人が読んでどれだけ面白いのか全く不明。この辺りはエッセー系マン…

本屋の森のあかり

最近は少なくなったが、地味だが面白い作品というのがある。 「磯谷有紀」が描く本作は、女性主人公が書店で働く地味な作品だ。 多少人気が出た時期もあったが、万人に受けるタイプの作品ではない事は確実だ。 しかし、この作者の持つのんびりとした雰囲気と…

デラシネマ

「星野泰視」の描く映画現場を舞台にした作品。 戦後間もない時代背景の中において、映画というエンターテイメントがいかに重要な存在であったかを痛感する。 また、マンガという舞台にこれほど似合う素材も少なく、この分野をさらに開拓した作品に出会いた…

飯の旨さを描かせれば、「ラズウェル細木」の描写はもはや職人芸である。そして、そんな作者が鰻だけをテーマにして挑んだ連載「う」 確かに日本人は鰻好きだが、それにしても、短編で鰻だけがテーマでよくも4冊も続いたものだ、と呆れてしまう。 そして、…

ケサラン・パサラン

「山岸涼子」の描く風水をテーマにした異色作。主人公のイラストレーター星由良子は、家を建てる事を決意し、希望の場所に土地を手に入れるが、占い師に衝撃の言葉を告げられて。。。 主人公の堂々巡りの思考に若干いらいらさせられるものの、家を建てるとい…

ぼくらの

「鬼頭莫宏」作品には、圧倒的に欠落しているものがある。それが「死」へのリアリティーだ。 すべてのキャラクターが、あたかも死を受け入れて、死を平然と乗り越えようとする。 そんな妄想に取り付かれたフィクション世界。その辺りの感覚は、「なるたる」…

スキマスキ

「宇仁田ゆみ」作品。 スキマが好きな主人公は、カーテンのスキマから見える隣のお姉さんが気になる日々。 けれども、スキマから見えるという事は、相手からもこちらが見えているという事で。。。 何とも地味で飄々とした作品。 初期の作品らしい、奇抜なテ…

花吐き乙女

花吐き病片思いをこじらせると、苦しくなって花を吐く。 完治する方法は、ただ一つ。相手と両思いになる事。 さすがは、奇才「松田奈緒子」常人には思いつかない発想である。 この「花を吐く」という表現が、目に見えないはずの恋心の比喩表現になっており、…

アウトランダーズ

最近でこそ、一般誌でその名を見なくなった「真鍋譲治」だが、やはり、 初期作品のエネルギーは底知れないものがある。美少女異形の生命体宇宙戦争爆発シーンetc とにかく新人とは思えない、圧倒的な描写力である。 物語自体は、いささか強引な展開の末、ハ…

エンジェルお悩み相談所

「惑星のさみだれ 」の「水上悟志」が送るプチファンタジーコメディ。 公園のベンチでお祈りすると、自分の悩みを解決してくれる天使が現れる。 悩みの幅は様々で、仕事、お金、恋の悩みと依頼は様々ふってきて、エンジェルのおじさんは適当に頑張って悩みを…

1ポンドの福音

食べることが大好きでいつも減量に失敗するボクサーと、その懺悔を聞く教会のシスター。 文字にすると違和感しかない組み合わせだが、天才の手にかかればエンターテイメントとして完成してしまうのだから、恐ろしいものだ。 高橋留美子自体は、マンガの上手…

あすなろ白書

「柴門ふみ」が描いた最も壮大な実験作。 それが「あすなろ白書」に対しての素直な感想だ。 作者が最も描きたかったテーマを描いた故に、そのテーマに翻弄された作品。 主人公「なるみ」の女性としての描写に関しては、文句の付け所が無い。 この時代に、女…