女性の酒飲みマンガ家として、
その地位を完全に確立した作者「新久千映」のお酒マンガである。
今回のテーマは、家でのお酒という事で、食べ歩きジャンルではなく、
様々な家の中でのお酒との過ごし方が描かれている。
酒飲みが酒とつまみを楽しむというジャンルは、
非常に長い間、ラズウェル細木の「酒のほそ道」が独占していたのだが、
あの作品は男性のおっさん向けの作品である。
そこで、女性や現代の若者という
「酒のほそ道」がとりこぼしているマーケットを
見事に獲得したのが「ワカコ酒」だったわけである。
とまぁ、そんな精緻なマーケティングの元に
「ワカコ酒」が創られていたのなら大したものだが、
恐らく、そんな事はないだろう。
本作を読んでもわかるが、元々、お酒とつまみが大好きな作者なのだ。
そして、その感情をマンガという媒体を通して素直に表現する。
そんな作者のお気楽なキャラクターが顕れている作品である。
なんとなく読んでなんとなく楽しむ作品なので、
一般的な作品が好きな人にオススメしたい。
ちなみに玄人向けであれば、やはり、「きくち正太」辺りが最適解である。
まぁ、あんなこだわりの人が側にいたら面倒くさいだろうが。
新久千映のお酒のお時間です (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
- 作者: 新久千映
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/01/26
- メディア: 単行本
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