あまりにも懐かしい本作をレビュー。
昔からのマンガファンなら、
タイトルだけでも覚えているはずの作品
「おざなりダンジョン」
なんとなく目に入る適当なタイトルのこの作品が
1980年代に始まってから、
数々の打ち切りや連載雑誌の廃刊を経て、
2013年ごろにTacticsで完結したと思いきや、
なんとクラウドファンディングで続編。
その意味では恐ろしいまでに根強いファンに支えられた作品である。
とにかく強い女戦士のモカ
モカが引き連れてくるトラブルを
必死に対処する盗賊のブルマン
そしてひたすら何もしゃべらない
魔法使いキリマン
名前からして適当につけられている
この3人の珍道中。
そして、どんどんと広がっていく
ファンタジー世界の設定と、
世界の命運を握ることになる
主人公一行。
「こやま基夫」という作者のライフワークと呼ぶにふさわしく、
才能の全ては、このシリーズを描くために
使われたと言って過言ではないだろう。
今でこそ「剣と魔法の世界」のマンガは
当たり前に転がっているわけだが、
その先駆けとも呼ぶべき作品であり、
古臭い絵柄や作風も一周回って逆に面白い。
「おざなり」以降、名称を色々変えて、
このダンジョンシリーズは続いたわけだが、
まずは基本の無印である全17冊を、
懐古的な作品が読みたい方にオススメしたい。