つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

2000年代男性系

はなまる幼稚園

幼稚園と園児を舞台にした作品。主人公の園児「杏」は、保育士の土田先生がお気に入りで、彼に気に入られようと頑張るのだが、土田先生は同僚の山本先生が気になって。。。 萌え系に該当するのか、コメディに該当するのかそこらへんは難しいところだ。 しか…

東京チェックイン

「岳 」の作者、石塚真一の短編集。まぁまぁなレベルの短編が続く作品だが、一つだけ読んでおきたい作品がある。 それが、デビュー作の「ThisFirstStep」だ。 これは面白い。抜群に。 絵もコマ割りも酷く、どうしてこんな作品が入選できたのか、と不思議に思…

喰霊

霊が視えてしまう主人公は、偶然のきっかけから、体の中に霊獣を宿す少女と出会い、悪霊との戦いに巻き込まれていく。 作品設定自体は、よくある内容だが、物語のテンポ、キャラクターの動き、バトルの描写等のセンスが非常に高い。 絵が飛びぬけて上手いと…

未来日記

未来が見える12人の日記所有者による、世界を賭けたバトルロワイヤル。 マンガとはいえ、登場人物が次々と死ぬ描写が続出するので、その手の話が苦手な方は避けたほうが無難だろう。 ただ、良くも悪くもそこまでリアル系の画力がある作者ではないので、マ…

アイシールド21

連載初期にこれほど期待させられたジャンプマンガも近年なかった。 それほどまでに、傑作の予感を感じさせた本作も終わってみればただの凡作だったのが、返す返すも悔やまれる。 作画の成長に対して、原作者の力量が追いつかなかったのが敗因の一つだろう。…

ドージンワーク

同人誌即売会を舞台に、同人誌販売に勤しむ主人公達をテーマにした、有名4コマ作品。 一昔前なら確実に載せられない作品だが、今となっては何ら真新しさを感じないのだから、昨今のマンガの方向性には、末恐ろしいものがある。 オタク系の作風の為、その手…

喰いしん坊!

大食いといえば、やはりこの作品である。 作者「土山しげる」の作品で挙げれば食キングも名作だったが大食いと絵の濃さが非常にマッチしている本作を是非オススメしたい。 プロのフードファイターという、バカバカしい設定もこの絵にかかれば途端にシリアス…

あずまんが大王

萌え系4コマの走りであり、説明不要の有名作品。 「あずまんが大王以前と以後」と呼ばれるだけの事はあり、本作の登場を受けて、4コマ作品の方向性は確実に変わった。 いわゆる女子学生の日常を外から眺めて楽しむ、「らき☆すた」や「けいおん」といった作…

宇宙の不思議な共同生活 ~ 宇宙賃貸サルガッ荘

総合評価・・・3.62 変ゼミの作者「TAGRO」による初期の大傑作。この作品の不思議な魅力はなかなか言葉では説明しづらく、強いてあげればカールビンソンのような味わいだろうか。 迷い込んだら二度と出られないと言われる、魔の宇宙空間サルガッソー 戦…

3.3.7ビョーシ!!

(2012年評) 久保ミツロウのデビュー作「3.3.7ビョーシ!!」である。 とにかくマンガの上手い新人だなぁというのが、連載開始時の印象だった。 ホスト、応援団、地味な主人公、といかにも少年誌では難しそうな題材を、カワイイ女の子の絵で盛り上げる手…

いぬまるだしっ!

(2012年評)まさか、この作品がここまで大物に成長するとは。週刊少年ジャンプ愛読者にとって、近年まれに見る嬉しい誤算だった。 ジャンプには、代原等の都合で偶然載ってしまうレベルのギャグマンガ家が多数存在する。 そんなマンガ家の一人だった「大石浩…

G戦場ヘヴンズドア

今でこそ確固たる地位を確立した「日本橋ヨヲコ」だが、デビュー当初は打ち切りの続く不遇な作者であった。そんな彼女が、初めて大団円までを描き切った、とことん熱い、マンガをテーマにした作品。エンターテイメントとしての面白さでは、後発の「少女ファ…

王様の仕立屋

イタリア・ナポリに住む日本人職人「織部悠」かつてミケランジェロと称された伝説の仕立て職人が、唯一認めた弟子。 イタリア服飾の様々な技巧をもとに、依頼人の難解な問題を解決し、仕立てと共に依頼人の人生の悩みも解決する。 端的に説明してしまえば、…

蟲師

(2012年評)一風変わった和風奇譚が読まれたい方には、やはりこの蟲師をお勧めする。蟲といっても、昆虫ではなく、妖怪や精霊の類を、作者独自の観点で、「蟲」という存在に創り上げたものだ。 本作の素晴らしさは、その画風とオリジナリティの高さだろう。…

東京命日

熱狂的なファンを持ち、独自路線を貫く「島田虎之介」そんなシマトラ作品の中でも、最も評価が高いのが本作だろう。小津安二郎の命日に集まる、様々な人間達のドラマを、作者得意の、時間軸と構成を織り交ぜた展開で描いた作品である。よくもまぁ、これだけ…

伊達グルーヴ

(2012年評)本作は島田英次郎の初マガジン連載作品になる。 もてない主人公伊達の高校生活を描いた、全2冊で終わってしまったギャグ作品だ。 しかし、正直、その才能はすごかった。第一話から壮絶に面白かった記憶がある。 デビュー作「プラウドマン」もそう…

フープメン

総合評価・・・3.36 改めて読み直すと、感動する。本当に面白い作品だ。 ジャンプ打ち切りマンガの中でも、かなり上位にくる作品といっていいだろう。 しかし、やはりジャンプでバスケというテーマはよくなかった。 井上雄彦は、半ば生き神的な存在になって…

夏のあらし

(2012年評)スクールランブルで一世を風靡した作者「小林尽」の作品。 「スクラン」の世界観とは随分異なり、現代と戦時中の時間軸を、交差させた物語だが、作者が自分が描きたいものを描きたいことが伝わってくる作品である。 ただ、残念な点もある。 作者…

かりん

1巻の表紙からして、いかにも萌え系の作品だが、どちらかという序盤はギャグ寄りの作品であり、作者「影崎由那」のラブコメ苦手という思考が面白い方向に昇華された作品。 主人公「かりん」は吸血鬼の家に生まれた女の子だが、吸血ならぬ増血する特異体質。…

きりきり亭のぶら雲先生

きくち正太は、やはり「おせん」が有名なわけだが、その裏番組的な存在ともいえるのが本作。 日本の伝統を受け継いでいる点は同じだが、キャラクター設定は真逆で、自分の人生を時に怠惰に、時に情熱的に生きる主人公「ぶら雲先生」欠点はやはり、2つの作品…

ピコピコ少年 / ピコピコ少年TURBO

(2012年評)「ハイスコアガール 」が思いのほか面白かったので、そのまま「ピコピコ少年」と「ピコピコ少年TURBO」へ。 どちらも作者の半自伝的なゲーマー人生を描いた作品であり、2作品はそのまま続編のように紹介されている。 しかし、2作続けて読んだ身と…

忘却の旋律

「忘却の旋律」その姿が見えるものは、世界を救う力を持つ戦士になれる。アニメに関しては見ていないのでわからないが、マンガ版もそれなりに面白かった。(アニメファンには不評のようだが) というかこれくらいストレートな少年の成長ファンタジーは最近は…

読もう!コミックビーム

(2012年評) コミックビーム 今でこそ映画化も控える「テルマエ・ロマエ」を筆頭に、俊英達が揃うマンガ雑誌だが、その足跡は決して容易なものではなかった。 そんな歴史を感じさせるのが、本作「読もう!コミックビーム」である。 桜玉吉がひたすら「コミッ…

凹村戦争

(2012年評)西島大介作品は何を求めて読むのかによって、評価が大きく異なるだろう。 「わかる人にはわかる作品」 と思って読めば、随分高尚な作品にも見えてくる。 「キャラクターや作風が独特」 と思って読めば、オリジナリティーが高い作品にも見えてく…

四稲家の人々

(2012年評)新人マンガ家の描く初の連載作品というのは、マンガ読みとしては非常に面白い。 作品のクオリティの意味ではなく、宝探し的な意味でだ。 物凄い成長を見せるケース新人にしか描けない作品を描くケースどこかで見た作品を描くケース 様々な出会い…

べしゃり暮らし

週刊少年ジャンプ連載から、ヤングジャンプに移籍した異色のお笑い作品。マンガの中で漫才を描くという二重作劇をほぼ最後まで完結させた点は素晴らしかった。恐らく現時点で、漫才を舞台に描かれた作品としては、最高水準の作品だろう。しかし、序盤の自然…

青春少年マガジン

週刊少年マガジン50周年企画で各種賞も受賞した作品なので、ご存知の方も多いだろう。そもそも、この作者「小林まこと」という人選が良い。小林まことは、今でこそ知名度が下がっているものの、「1・2の三四郎」の人気は圧倒的で、当時にしては珍しく続編…

天食

食の軍師の原点であり、近年大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者久住昌之が原作をつとめる短編集。孤独のグルメのような精悍さはなく、まさに食の軍師と似たようなギャグ作品を、既に1990年代後半に連載していたわけだから、恐れ入る。そして、そのころ全…

カラスヤサトシ

十数年に渡って連載された、異色の4コマ作品も全9冊でついに完結。とはいっても、アフタヌーンを開くと、普通にカラスヤサトシの絵が載っているので、全く終わった感はないわけだが。しかし、それにしても「カラスヤサトシ」は凄かった。特に1巻の頃のクオ…

バシズム 日本橋ヨヲコ短扁集

学校を舞台にした、様々な青春活劇を詰め込んだ、作者の初期短編集。デビュー短編の頃から、自分の持ち味を理解しているのだから、流石「日本橋ヨヲコ」である。日本橋ヨヲコ作品は全て、「学園」と「限られた時間」を舞台にしており、様々な人間の感情が、…