連載初期にこれほど期待させられた
ジャンプマンガも近年なかった。
それほどまでに、傑作の予感を感じさせた本作も
終わってみればただの凡作だったのが、
返す返すも悔やまれる。
作画の成長に対して、
原作者の力量が追いつかなかったのが敗因の一つだろう。
時間があり、ネームに余裕のある序盤の面白さに比べて
後半のパワーゲームは大変無念である。
ネット上で噂された読者の予想を裏切る為に、
本命の神竜寺や王城といった宿命のライバルを
序盤でぶつけてしまった後の展開は
見るも無残な結果だった。
読者の予想を裏切るのは良い、
しかし、王道を外すと作品もまた道に迷うのだ。
厳しい評価を書いたが、
ヒット作未開のアメフトという
難しいジャンルを開拓した功績は高く評価したい。
序盤だけなら間違いなく殿堂入りの作品だった。
惜しい。