つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

成恵の世界

成恵の世界の連載開始が1999年だったという事に、
レビューを書いていてちょっと衝撃を受けた。


それもそのはず、最終13巻が出たのが2013年なので、
あしかけ13年で13冊の単行本という、超スローペースの作品だ。


作者の妄想の赴くままに、
ひたすら学園ラブコメとSFを混ぜ込んだオタクっぽさ満載の本作。
最終巻のカバー折り返しに作者が書いたとおり、
好きなことを描いて最後まで完結を迎えられた幸せな作品といえる。


宇宙人を名乗る不思議なヒロイン「成恵」と平凡な男子中学生「和人」の
出会いを描いた序盤から、少しずつ奇妙な事件が世界を侵食していき、
最終的には大型スペースオペラにまで発展させたのだから、
なかなか面白い構成だった。

とはいえ、SF設定が「平行世界の存在」と「卵と鶏理論」を混ぜ込んだものだから、
理解できないくらいに複雑で、
正直、途中から読者を置いてけぼりにしている感じは否めない。

そんな不条理な物語が休載を挟みながら13年もファンに支えられ続けられた要因は、
作者「丸川トモヒロ」が最後まで、王道ラブコメを描き続けたからだろう。
どんな不利な局面に立たされても、結局、最後は二人の主人公の恋愛があるから、
この作品は読後感良く綺麗に締まっているのである。

「あなたの人生に恋とSFを」

最終巻の帯に書かれた、このキャッチコピーが気に入った方に
是非オススメしたい。

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