ジャンプという連載誌の作風にまったく合わない、
独特のセンスと画風を発揮した「西義之」の代表作。
ただし、雑誌の雰囲気にはあわなかったが、
序盤の頃に描かれていた魔法律という設定と、
少し不気味で少女マンガ的なオカルトの雰囲気は、
十分面白く、ファンを掴んでいた作品だった。
問題が出てきたのは、メインテーマだった「エンチュー編」で、
特に、ジャンプお得意のバトル展開にしたものの、
バトル描写が巧くないのが致命傷であった為、
中盤から徐々に人気が下降し、全18冊で完結となった。
その後、いくつかの連載を展開したものの、
なかなかヒットに恵まれず、現在に至っている。
同時期に特異な物語を描いた「松井優征」とは
対照的なキャリアに至っている作者だが、
センスやオリジナリティは高いので、
いつか第二のヒット作を産んでくれる日を期待したい。
ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 18 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 西義之
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/04/04
- メディア: Kindle版
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