13年は長い時間だったが、
稀代のダークファンタジー作品の素晴らしいラストに脱帽。
あの「エンジェル伝説」の「八木教広」が、
女性だけをメインキャラクターに、
バトルファンタジー作品を描き始めたと聞いた時は、
正直、少しも期待できなかった。
事実、連載序盤は凡百の作品だった。
しかし、3巻に主人公クレアの過去を知る、
「微笑のテレサ」が出てきてから物語の雰囲気が変わる。
作者の描きたいものが、
次第に形になってきているのを感じたのは、この辺りから。
そして、中盤の最高の山場である、北の決戦。
ここまでは最高潮。しかし、まだ12巻。
ゴールが見えないまま、
この広がり切った伏線をどうするつもりなのか、
ジャンプお得意のパワーインフレか。
そんな不安がよぎり続ける最終章だったが、
完結1冊手前の26巻のラスト2ページで、
全ての伏線が回収されたのは圧巻であった。
今までの読者の鬱憤を吹き飛ばす、
このカタルシスは近年ない出来栄え。
完結まで時間がかかったので、
途中で読むのをやめている読者も多いかもしれないので、警告しておく。
このエンディングは読んでおいた方が良い。
終わり良ければ総て良しだ。