カルトジャンルの作品をあげていけば、
必ずその名前が挙がる作品であり、
作者「新井英樹」の最高傑作ともいえる本作。
世紀末の時代の世相に相応しいテロリストと、
山の神ともいえる存在「ヒグマドン」の邂逅。
単なる恐怖の描写だけを描いた作品というよりは、
現在の人間社会そのものに対する警鐘でもあり、
そのオリジナリティには、計り知れないものがある。
反面、ストーリーや構成が素晴らしいかと問われると
非常に評価が難しいところだが、
とりもなおさず、その勢いと迫力で
全てを押し切っているあたりが、
本作のカルトたる所以かもしれない。
カルトぶっている作品と、本物のカルト作品の違いは、
常軌を逸した執念を作品から感じるかどうかだと以前から考えているが、
その意味では、間違いなく振り切れている傑作である。
玄人は一読しておくべきだろう。
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- 作者: 新井英樹
- メディア: コミック
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