虹色デイズも全15冊でついに完結である。
作者「水野美波」は、
初連載作品とは思えない安定した画力の持ち主で、
男性4人女性4人という王道の学園ラブコメを
見事に完結させた点をまずは評価したい。
この手のジャンルでよくある話だが、
4人が4人とも幸せになるという結末は、
ご都合主義すぎる側面もありながらも、
本作の作風とは非常にマッチしていたわけである。
惜しむらくは、
主人公カップルが成立してしまってからの
中盤以降からの物語の構成だろうか。
作品としての中心軸が弱くなってしまい、
各登場人物の未来に向けた物語を少しずつ進めていたわけだが、
最後まで大きな山場がなかった点が残念ではあった。
ただ、学園ラブコメ作品としては、
一定水準をクリアしている事は間違いないので、
このジャンルが好きな方にはオススメしたい。