原作者「冲方丁」の
有名時代小説をコミカライズした作品。
日本の暦を作成した男「渋川春海」の生涯を描いた物語で、
江戸時代の生活を作画担当の「槇えびし」が
非常に魅力的に画力で描いている。
城の碁打ちとして退屈な日々を過ごす主人公が、
算術を競い合う「算額絵馬」に出合うところから、
次第に動き始める壮大な人生の物語。
暦と算術という非常に地味で、
マンガ化の世界に落とすのが難しい作品を、
見事にマンガ化できたのは、
主人公の生涯そのものが、波乱に満ち、
最後まで多くの困難を乗り越えたからに他ならないだろう。
時代物ジャンルが好きな方には
是非オススメしたい名作である。