主人公は
九頭見 灯 16歳
マリオネットを連れた天才スリ師
作者「小山田いく」の、
代表作と称してよいのではないだろうか。
子供を喜ばす「マリオネット」と、
大人の財布を除く「スリ」という組み合わせは、
当初の想定以上に幅広く人間ドラマを展開できる、
秀逸な舞台装置だった。
物語の展開も、
80年代チャンピオン連載作品らしい雰囲気で、
昨今のマンガと比較すると暗くはあるが、
作風にあっていた。
今読むと少々古臭く感じるかもしれないが、
過去の名作としてはお勧めできる。
しかし、改めて思ったが、
「マリオネット」というジャンルは、
なかなか面白い。
これを深堀りした作品を読んでみたいものだ。
(追記)
いぶし銀の名作を多数輩出した
「小山田いく」先生も亡くなられてしまった。
チャンピオンにおける一つの時代を創られたマンガ家だった。残念。