人間描写が上手い作者「遊知やよみ」の代表作。
京都に450年続く老舗の和菓子屋福家堂。
お店を継ぐと思われているしっかり者の長女「雛」。
放蕩三昧にすごすが、実は一番お菓子に愛着がある次女の「あられ」。
そしてのびのびと育っている三女の「ハナ」。
三姉妹というとよくある設定だが、
この作品以上に姉妹の立場と人間関係を上手く描いた作品は少なく、
姉妹という人間界に挟まれた人なら
確実に頷ける部分が多いはずの作品である。
また、京都の独特の文化も作品に厚みを加えている。
少女マンガ好きの中ではいぶし銀的な存在の作品であったが、
その面白さは本物だったようで、
本当に今更ながらのドラマ化を果たした結果、
続編すら発売されたのには驚いた。
大人のマンガが読みたい方にオススメしたい名作である。