麻雀マンガの先駆者片山まさゆきによる本格麻雀マンガ。
それまで麻雀ギャグ作品の多かった片山まさゆきだが、本作を機に、
シリアスな闘牌シーンの作品を描くようになったと記憶している。
連載当初は、片山まさゆき得意の
ギャグマンガ的な雰囲気の作品だったが、
主人公爆岡が繰り出す「爆牌」という概念が
徐々に浸透しだした頃から、
次第に物語はシリアスな展開を迎える。
そして、勝ち続ける天才主人公爆岡の心理描写は少なくなり、
負け続ける凡人プロ鉄壁が、
いかに「爆牌」を攻略していくかという展開に物語はシフトしていく。
「麻雀に流れなんてないよ」
と言い切る天才爆岡を相手に、何度も敗北を喫する鉄壁だが、
様々な理論や技術を身につけ、次第に「爆牌」の正体に迫る。
そして、爆岡の10連覇がかかった名人戦で、
鉄壁は爆岡に最後の戦いを挑むことになり・・・
様々な麻雀マンガがある中で、本作の闘牌シーンが、
どの程度のレベルにあたるかの評価は難しいところだ。
だが、少なくとも、鉄壁と爆岡の最終戦は、
麻雀がわかるわからないを別にして、マンガとして非常に面白かった。
ここら辺はやはり、マンガ家としての
片山まさゆきのキャリアの成せる業だろう。
今は古本屋程度でしか手に入らない作品かもしれないが、
機会があれば目を通しておくと良い。
麻雀マンガの古典の一つである。
ノーマーク爆牌党 全9巻完結(近代麻雀コミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
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