故 中島徹先生の遺作であり、
長期にわたってビッグコミックオリジナルを
支えてきた偉大な作品。
人生の玄人を自称する主人公「南倍南」の、
旅、グルメ、ギャンブル、麻雀等などの様々な日々を描くギャグ漫画。
淡々と主人公の日常を描くタイプの作品なので、何かあるわけではないが、
マンネリにもなりすぎず常に面白い。
そんな4ページの連載を、病床に伏すまで20年以上続けたのだから、
その偉業は計り知れないものがある。
まさに作者自身が玄人であったわけだ。
人生はこだわりがある分、面白くなる。
そんな中年のおっさんが人生を楽しむマンガとして、
これほどくだらなく味わい深い作品はない。
今となってはマイナーな作品なので、
知らない人は全く知らないが
未読だと「このど素人が!」と
倍南に叱責されること請け合いである。
生涯忘れられない名キャラクターの一人だろう。
まだまだずっと続きが読みたかった作品である。
ご冥福をお祈りいたします。