ワールドカップといえば思い出させられる本作。
作者「村枝健一」の代表作であり、
少年サンデーにおけるキャプテン翼的なサッカーマンガである。
世代的には90年代のマンガ作品らしく、
夢物語的な展開が多くはあるが、少年マンガとしては妥当な水準だろう。
中盤のJリーグ昇格ストーリーに関しては、
後年発表される能田達規のORANGEに軍配があがるが、
最終章のワールドカップ本戦出場までの物語は非常に面白い。
特に、この作品は当時の2002年日韓ワールドカップと
ほぼ同じ時期にリアルタイムで描かれていたため、
その時代のリアリティが込められている点も良かった。
近年のサッカー作品のようなリアリティこそ少ないものの、
小学生時代からワールドカップ出場までといった
長い時間軸を34冊かけて描けている点では、
マンガ作品としての面白さは十分あるので、
サンデー的なスポーツ漫画が読みたい方にはオススメできる作品だろう。