近年数少ない政治マンガとしては非常に期待していただけに、
本作の終了は残念だった。
時代背景的にも池田勇人が活躍した頃は、
非常に面白い時代なのだが、残念ながら首相の座に辿り着く前に
終了という事で、人気がなかったのか、圧力があったのか、
この辺りは難しいところである。
近代の歴史をマンガにする作業というのは難しいもので、
歴史と考え方は、様々な視野が入り乱れるので、
どうしてもフィクションにする必要がある。
その意味で、作者「大和田秀樹」を採用した背景はよくわかるが、
大変面白い素材だけに、少しギャグテイストな
大和田作品になってしまった点は残念でもあった。
過去の大物政治家に対する評価が見直されつつある昨今、
田中角栄あたりをマンガ化するような作品が産まれたら
是非読みたいものだ。