異色のテーマを追い続ける作者「鈴木マサカズ」による、
人生における「運」をテーマにした本作。
作中で、ラッキーマインと呼ばれる、
運の鉱脈を持つ男として、
命がけのロシアンルーレット繰り返す主人公を描いた本作だが、
昨今流行りのデスゲーム系の作品とは少し毛色が異なる。
描かれているテーマは一貫して、
人生には流れが存在しており、
そこに抗うものは破滅するという話である。
よくあるギャンブル系の作品では、
奇想天外な詐術が物語を左右するが、
本作は、ただひたすら絵と物語の勢いで押し通す。
そこに理屈は存在しない。
この勢いそのものが本作の魅力であり、
異色作と呼べる所以だろう。
サスペンスジャンルが好きな方に。