「松田奈緒子」作品は、どれも味があって面白い。
本作は、「ベルばら」や「ガラスの仮面」等、
有名少女漫画作品をテーマにし、
それぞれの少女漫画に憧れた女性たちが、
そのマンガを心の支えに、
現実の世界を闘っていく日々を描いたオムニバス作品。
「少女漫画」と「少女」という
目の付け所がやはり松田作品ならでは、である。
特に収録作品の中で一番面白いのは、
自身を若干モチーフにしていると思われる、
最終話「少女漫画家たち」だろう。
素晴らしいネームなので、以下を作中から抜粋しておく。
男は女性漫画誌を読まない。
それは面白くないからじゃなくて、
男は自分達の価値観に
女が近づくのはかまわないけど、
自分達が女の価値観に近付くのは
絶対にイヤなのよ
やはり、少女漫画は面白い。