Q.E.D.が完結作品と呼べるかは難しいが、
このままではいつまでたってもレビューが書けないので、
無印への評価として書く事に。
ご存知の通り現在は、「iff」シリーズが継続している本作だが、
無印のQ.E.D.自体は全50冊で完結している。
ただし、50冊と言っても物語上の完結は全くしていない。
つい本屋で手に取った本作との出会いが、
もはや20年以上前となるのだから、時の流れは速いものだ。
このクオリティで、これだけの長期連載になるとは、
正直、当初は予想していなかった。
ミステリマンガは、「コナン」や「金田一」が
メジャーかもしれないが、知的な面白さを求めたら
本作「Q.E.D.」が最高傑作だろう。
MIT卒業の天才主人公と、
元気だけがとりえのヒロイン
特に見栄えもしないテンプレートキャラ設定の本作が、
これだけの長期連載に至れたのは、
やはりストーリー構成そのものを、
常に新しく常に面白いものへと工夫した
作者「加藤元浩」の姿勢に他ならない。
各話のエピソードを全て読み返して
ランキングにしたいほど幅広い物語が収録されている
本シリーズだが、あえて一つあげるとすれば、
7巻の「Serial John Doe」をオススメしたい。
Q.E.D.という作品のその後のオリジナリティとなる
数理サスペンスという新しいジャンルの先駆けであり、
現存するミステリマンガの中で、
この話を上回る作品を私は知らない。
メジャーミステリ作品群が陥った
マンネリ化の罠を逃れた本作の偉大さは、
時間の経過と共に益々高く評価されるのだろう。
どの巻から読んでも楽しめる作品なので、
未読の方は是非一冊手に取ってほしい。
50冊もあるので、あえて7巻を貼っておく。
Q.E.D.証明終了(7) (講談社コミックス月刊マガジン)
- 作者: 加藤元浩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/08/08
- メディア: コミック
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