忙しさから逃げ出してホームレスになった
かつての敏腕ゲームクリエーターと、
狂言自殺が好きな売れないネットアイドルが、
過疎化で営業停止した、
田舎の温泉旅館で出会うことから始まる、
故郷再生物語。
といっても、銭の作者「鈴木みそ」らしく、
ノスタルジーは一切なし。
ただひたすら論理的にエンターテイメントとして
田舎の温泉旅館を再生させようとする。
ちなみに鈴木みそといえば、
往年のファンならご存知の「ちゃっきりみそ」であり、
ゲーム業界に精通した人物。
そんな作者が描いているだけあって、
エンターテイメントと業界の裏側のストーリーは、
やはり頭一つ抜けて面白い。
ただ、前半のリアリティが丁度よかった分、
後半のご都合主義は若干寂しいものもあった。
勿論、エンターテイメント作品としては、
故郷再生の流れで良かったのだろうが、
あと一歩、故郷再生の本質に踏み込めていたら、
素晴らしい傑作に仕上がっていただろう。
とはいえ、全4冊。
面白くないわけでは決してないので、
設定に興味があれば是非オススメしたい。