「美人が婚活してみたら」が
そこそこ面白かったので、
作者「とあるアラ子」の過去作品に手を出してみた。
過去の自費出版のコピー本を、
加筆して出版されたという本作だが、
まぁ、結論としては
久しぶりに素人の作品を読んだな、
といったところ。
序盤の導入こそ巧いものの、
それ以降は、どうにもならない
自分の中の感情が垂れ流されていて、
作品構成としては、かなり悲惨である。
やはり、担当編集がしっかり
存在している事には意味があるようだ。
とはいえ、まったく表現の世界に
触れたことがなかった作者の
最初の作品である事を考えると許容のレベルだろう。
「美人が婚活してみたら」は、
そこそこ面白かったので、
自分自身よりも他者を表現するほうが
巧い作者なのかもしれない。
本作の導入部分が面白いのは、
その辺りの経験を、
完全に過去の自分として切り離せて描けているからだろう。
新人発掘が好きな方にオススメ。