近年名作が生まれない、
けれども必ず蘇ると思われるジャンル。
それが、この貧乏生活ジャンルである。
四畳半のぼろアパートで、
何をするわけでもなく、
何があるわけでもなく。
ただひたすらに、
無為な時間と、
少しだけ
こだわりのある生活がつづく。
お金の観点で見れば、
少しもうらやましいはずが無い主人公の、
ビンボー生活がこれほど
心に染みるのは何故なのか。
いつ読み返しても、
なんとなく面白い。
そんな快作である。
貧乏マンガの先駆にして
最高傑作である「男おいどん」
の正当な後継作品として、
本作「大東京ビンボー生活マニュアル」は必読だろう。