最近でこそ、
一般誌でその名を見なくなった
「真鍋譲治」だが、
やはり、 初期作品のエネルギーは
底知れないものがある。
美少女
異形の生命体
宇宙戦争
爆発シーン
etc
とにかく新人とは思えない、
圧倒的な描写力である。
物語自体は、
いささか強引な展開の末、
ハッピーエンドを迎えている。
その点では、並の作品だが、
本作で見るべき点は物語ではない。
キャラクターは2次元に、
SF描写はリアルに、という
80年代に最も求められたであろう資質を、
新人マンガ家が保持していたという点を
読者は読み返してみるべきだろう。
以後の作品における
様々なオリジナリティの源泉が
デビュー作に顕れるという
典型的な例の一つである。