二代目完結記念という事で、
まずは初代の感想から。
現代視覚文化研究会
略して「げんしけん」と呼ばれる
オタクの大学生が集まる
サークルでの日々を描いた超有名作品。
オタクの世界の楽しい側面と、
オタクの世界の恋愛事情という
2つのテーマを全9冊で完結させた稀有な傑作である。
とにもかくにも「木尾士目」という作者は、
個性が強く、そのアクの強さが
キャラクターに移りやすい著者。
その辺りは、「五年生」辺りが最も顕著に表れている。
ただ、そんなシリアスな刃で迫らずに、
程よい俯瞰を交えて展開させたからこそ、
初代げんしけんは、あれだけ
バランスの良い名作になったのだろう。
また、数ある名キャラクター群の中においても、
世間の考えるオタク像を具現化した「班目」と
その対極に位置した「咲」の存在感は抜群で、
やはりこの二人こそが「げんしけん」という
作品の主人公だったのだろう。
その辺りは続編の二代目でも十二分に発揮されるわけだが、
とりあえず本日は初代の感想という事で。
オタクマンガの金字塔である。