つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

宙のまにまに

ひょんなことから天文部に所属することになった主人公の
高校生活を描いた学園ラブコメディ。

天文に関する話やキャラクターの物語が多めなので、
恋愛成分を求めて読まれる方には
ちょっと不足しているかもしれない。

それにしても、本作を読んで思わされることは
主人公の草食化である。

ヒロインに無理やり誘われて天文部に入部し、
もう一人のヒロインには、
色々思わせぶりな事を言われるが
鈍くて気付かない。

恋愛に興味がないからといって、
天文学に物凄い情熱を見せるかといえば
そういうわけでもない。

多分、一昔前なら主人公には成り得なかったタイプの
キャラクターなのだろうが、今ではむしろ主流。

情熱と夢を語る主人公の方が少ない。

徐々にその領域を広げていった
マンガというメディアにおいては、
憧れや夢よりも、日常的、ちょっとした距離感のキャラのほうが、
自分を投影しやすいのかもしれない。

好きな人は好きなタイプの作品だろう。
私はちょっと古いマンガ読みなので、
そのドラマ性の少なさが若干物足りなかった。

ただ、天文の部分はまじめに描かれているので、
下手なラブコメ作品ではないので、その点は明記しておく。

天文というジャンルが好きならば抑えておくべき作品だろう。

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