つれづれマンガ日記 改

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ミスター味っ子Ⅱ

作者「寺沢大介」の大出世作となる、
ミスター味っ子の二世物語。

前作以上に奔放な展開と料理には、
些か晩節を汚した感がある作品だった。

物語自体は、前作で回収しきれなかった
味将軍の設定や、新味皇の存在など、
ところどころで旧作ファンを「おぉっ」と
思わせる仕掛けを挟むのだが、
全体的な感想として、面白い漫画かと
言われると、難しい。

そもそもこの手の二世マンガは、
先代のレジェンドという思い出補正がかかる分、
もう少し面白く感じてよいはずなのだが、
奔放さばかりが目立つ作品だった。

もともとアニメの異常なまでのノリが
許された作品なので、
このぐらい作品で遊んでしまうのも
ありだったのかもしれないが。

とはいえ、少年料理人というジャンルを
正式に開拓し、料理漫画の第一人者として、
長い間連載を続けていた「寺沢大介」の
偉業には疑問を挟む余地はない。

そんな作者の、遊び心溢れる作品として、
旧作ファンの方は読んでみるのも一興である。

思い出補正がない旧作未読の方には
ちょっとお勧めできない作品である。

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