つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

らーめん発見伝

本作はラーメンだけに特化したグルメ系マンガだが、
単にラーメンだけをテーマに描いて
26冊も続いたのだからラーメンの世界も
相当に幅が広くなったと感じさせられる。

昼はダメサラリーマン、
夜は屋台のラーメン店の主人というのが主人公の設定だが、
物語の基本構成は、美味しんぼと非常に似ている。

ラーメンを通じたドラマ
新しいラーメン取材
ラーメン対決
と、かなり類似している。

ここまでだとあまり面白い要素がないのだが、
本作は偶然にも素晴らしいキャラクターを生み出した。

それが、1巻から登場する、
主人公のライバル芹沢である。

名店「清流房」の店主、芹沢は、
ラーメンの腕はあっても、店舗経営は素人の主人公では思いつけない
プロのラーメン屋の観点から、主人公を何度となく打ちのめし、
また読者をも打ちのめす。

「本当に味のわかる顧客など一割もいない」
「客は店の中に入ってから初めて待たされるという概念を持つのだ。」
「一年を通して入手できない食材等選んではいけない」


等、今までの美食系のグルメマンガの概念とは異なり、
「プロのラーメン店経営者」
の観点からの発言は非常に斬新である。

また、本作の芹沢との最終戦は、本当に素晴らしい。

終わりよければ全てよし。
この見事なラストを読む為だけにでも、
26冊我慢してみるのも良いかもしれない。

このマンガより面白いグルメマンガ
正直いくらでもあるかもしれないが、
本作の最終戦を超える、料理対決は読んだことがない。

見事な締めの一品だった。

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ラーメン発見伝 コミック 全26巻完結セット (ビッグコミックス)

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