(2012年評)
まさか、この作品が
ここまで大物に成長するとは。
週刊少年ジャンプ愛読者にとって、
近年まれに見る嬉しい誤算だった。
ジャンプには、代原等の都合で
偶然載ってしまうレベルの
ギャグマンガ家が多数存在する。
そんなマンガ家の一人だった「大石浩二」は、
メゾン・ド・ペンギン時代には
お世辞にも面白いマンガ家とはいえなかった。
その作者が、下ネタしか感じさせられない
下品なキャラクターで連載開始ということで、
誰も期待していなかったのが
正直なところである。
けれども、今となっては大石浩二は、
ジャンプのギャグマンガ家の中では、
上位に位置する存在となった。
新人マンガ家は化ける。
まさにその表現に相応しい成長だった。
全11冊。
様々なギャグに挑戦しつつも、
主軸のキャラクターから物語をぶらさず
綺麗にまとまっているお勧め作品である。
ただ、まるだしの主人公なので、
そこが受け付けられない人にはオススメできないが。