食の軍師の原点であり、
近年大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者
久住昌之が原作をつとめる短編集。
孤独のグルメのような精悍さはなく、
まさに食の軍師と似たようなギャグ作品を、
既に1990年代後半に連載していたわけだから、恐れ入る。
そして、そのころ全く商業的に相手にされなかった作品群が、
一冊にまとまって販売されているのだから、
時代が追い付くとはまさにこの事だろう。
ただし、前半までのグルメ作品と比較すると、
後半のマンガのクオリティはなかなかに残念。
そう考えると、このコンビのレベルも、
十数年を経て随分と洗練されており、
それが「食の軍師」に詰まっているのだなぁ、
と感慨深くなった。
作者のファンなら読んでみても損はないだろう。
