「林明輝」は才能あるマンガ家である。
多数の名作を輩出する
MANGA OPENにおいて、
圧倒的な評価を得て連載を始めた、
これだけ才能あるマンガ家でも、
簡単に成功する事ができないのがマンガ界の現実。
しかし、本当の才能は世に埋もれないのもまた事実。
WEBコミックという、
石ころがほとんどの世界で、
口コミにより圧倒的な人気を見せた本作が、
単行本として世の中に結実したのは、
ある意味、当然の結果だったのかもしれない。
本作自体も十二分に面白いのだが、
上巻に収録されている「傘がない!!」
の完成度は圧倒的である。
ある意味陳腐な物語を、
これだけ感動的に読ませる技術を持つ才能は稀である。
改めて、この才能あるマンガ家の次回作が楽しみでならない。