(2012年評)
往年のチャンピオン読者ならばご存知の作者が
「小山田いく」だ。
逆に、読まれていない方には、
かなり知名度の低い作者でもある。
そんな「小山田いく」の記憶に残る限りでの
最後のチャンピオン連載作品が本作だ。
不思議な転校生むじなと
そのクラスメートが織り成す学園生活。
牧歌的な雰囲気溢れる話から、
少しいびつな人間関係の話まで。
懐かしいという表現が相応しい作品なのかもしれない。
悪い言い方をすれば古臭い。
この物語が描く学園生活は、
現代の感性からは少しずれてしまっている感がある。
故に現在の環境においては
連載を続けることが厳しかったのだろう。
良くも悪くも、
昔から作者と作品の距離が変わっていない。
そんな印象を受けた。
懐かしい雰囲気を味わいたい方にはオススメだ。
(2016追記)
小山田いく先生も亡くなられてしまった。
古い漫画家がだんだんと少なくなっていくのは寂しい限りだ。