つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

2000年代女性系

ダイアモンド・ヘッド

水城せとなの人間心理を描く才能には恐ろしさを感じる。 現在連載中の失恋ショコラティエでは、本人が「ふつーっぽい作品を描いた」というだけあって、その強力な牙を隠してかなりマイルドな作品に仕上がっているが、以前からの水城作品の読者から見るとそれ…

ハチミツとクローバー

駆け出しの新人作家には決して書けない作品を作る、それが羽海野チカの持ち味だろう。 美術学校に通う学生たちの生活を、全体的に軽いコメディとして仕上げているが、全体を通して描きたいテーマは明らかに重たい。 その二面性のギャップが、物語に深みを加…

魔法使いの娘

「那州雪絵」健在なり。そう思わざるを得ない傑作。 往年のマンガ読みならば那州雪絵の名前を聞いて浮かぶのは名作「ここはグリーンウッド」であろう。 しかし、かの名作を輩出して以来、彼女の名前を久しく聞かなかったのも事実である。 そこにきて、本作の…

西洋骨董洋菓子店

作者よしながふみの「美味しいもの好きの才能」と「キャラクターの心理を掘り下げる才能」がいかんなく発揮されている本作。 短い巻数ながらも物語全体に無駄がなく、濃いキャラクターがそろう洋菓子店の日常を楽しく描いている。そんな中、オーナーがなぜ洋…