つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

かりん

1巻の表紙からして、いかにも萌え系の作品だが、
どちらかという序盤はギャグ寄りの作品であり、
作者「影崎由那」のラブコメ苦手という思考が
面白い方向に昇華された作品。


主人公「かりん」は吸血鬼の家に生まれた女の子だが、
吸血ならぬ増血する特異体質。

特に、同級生の「雨水 健太」に近づくと
大変増血してしまい、鼻血を噴出すという
強烈なヒロイン像は面白かった。


中盤から終盤にかけては、
さすがにベタなラブコメ作品になっていくが、
特筆したいのはやはりラストの展開だろう。

このラストの潔さと伏線の回収は素晴らしい。

正直、この手の萌えマンガには、
全く期待していないレベルのラストが描かれており感動した。

女性作者の持つ、若干突き放したような、
それでいて愛情に溢れたラストは、
やはり男性作者の持つ感性とは違う気がする。


良くも悪くも全てをロマンチックに終わらせようとしないのだ。


この辺りの差は、
色々マンガを読んでいる身としては楽しい限りだ。

 

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