久しぶりに読み返したが、やはり面白い。
ここ近年で最高に好きな作品の一つである。
東京から転校してきた線の細い主人公と、
暴れん坊で友人のいないもう一人の主人公。
対極的な二人を中心とする青春の物語は、
なぜいつもこれだけ面白い素材になるのか。
特に学生時代を背景にした友情作品というのは外れが少なく、
マンガの定番ともいえる設定だろう。
家の中で居場所のなかった二人が、
JAZZNのセッションという聖域の中で、
時にすれ違いながら育んでいく友情の物語が、
全9冊という適度な長さで完結しているのが心地よい。
最後のBONUS TRACKも必読の一冊で、
最終話は涙なしには読めない出来栄えである。
2000年代を代表する少女マンガの一角として
決して外せない「小玉ユキ」渾身の傑作である。
オススメだ。
坂道のアポロン BONUS TRACK(10) (フラワーコミックスα)
- 作者: 小玉ユキ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/08/05
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