これこそ、「安野モヨコ」と呼ぶべき
「安野モヨコにしか描けない作品。
太っていて気が弱いOL「花沢のこ」は、
食べている間だけ、シビアな現実を
忘れられる日々。
それでも、徐々に日常は壊れ始め、
ついに彼女はやせる事を決意する。
やせられれば、
やせさえすれば幸せになる。
そんな現代社会の女性が悩む
「ダイエット」という名の病気を、
作者得意の女性観察眼と、
適度な毒の量で、
見事に物語として昇華させている。
ラストの展開は非常にシビアなので、
ダイエットに悩む女性は
読まない方が良いかもしれない。
アマゾンで低評価が多いのも頷ける話だ。
きっと身につまされすぎて心に悪いのだろう。
ただし、物語としては
間違いなく面白い作品である。