さて、楽しみにしていた海街の8巻。
非常に続きが気になる7巻の終わりから始まって、
全体的には穏やかな流れの一冊となった。
しかしまぁ、相変わらず
キャラクターの瞬間的な表情をとらえる力が圧倒的。
既に画業40周年を迎えている「吉田秋生」だが、
作者の最盛期は今なのではないかと思わされる出来栄えだ。
そろそろ、作品全体としてもクライマックスを
迎えてよいタイミングが近づいていているので、
全10冊辺りで完結するのだろうか。
円熟期に入っている作者が、
この辺りのタイミングを間違えるわけはないので、
完結が待ち遠しくもあり、寂しくもある。
しかし、この作品が累計320万部しか売れていないのだから、
日本のマンガ読者のレベルもまだまだである。