つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

総合3.0以上(読んで損はない)

おばけ道 THE END

誰も待ち望んでいないだろうが、私は待ち望んでいたおばけ道がついに完結。「小野寺浩二」と「石黒正数」の霊感ゼロコンビがひたすれ心霊スポットを回ってはおばけを探すという罰当たりなコンセプトの本作だが、「ソレミテ」「おばけ道」と続いてついに今回…

虐殺器官

早逝の天才として知られる「伊藤計劃」氏のデビュー小説をコミカライズした本作。小説は未読だが、その独特の世界観は、活字から漫画という媒体に変わっても色褪せる事のないオリジナリティを保った良作だった。戦争を引き起こすような重要人物を主なターゲ…

イリヤッド 入矢堂見聞録

原作「東周斎雅楽」と作画「魚戸おさむ」というベテランコンビが描く、考古学サスペンス作品。「東周斎雅楽」といえば「長崎尚志」の別名義なわけだが、どうにもこの手のサスペンス作品を描かせると、結末の見えない迷宮に入り込むので性質が悪い。そんな中…

番長連合

エリートヤンキー三郎で大ブレイクした作者「阿部秀司」が真面目に書いたヤンキーマンガそれが「番長連合」である。ヤンキー全盛期のマガジンにも存在しなかった、番長による全国制覇という馬鹿馬鹿しい設定を、当時最も勢いが弱かったチャンピオンで連載し…

あたらしいひふ

「高野雀」の同人誌時代の初期作品集である。大型新人として、「さよならガールフレンド」で鮮烈なデビューを果たした作者だが、流石に初期作品群という事もあって本作のクオリティ自体は並。ただし、表題作の「あたらしいひふ」は非常に面白く、服というテ…

図書館戦争 LOVE&WAR

「有川浩」の有名な原作小説をコミカライズした本作。検閲により本が狩られる時代、メディアを規制するメディア良化委員会と、それに対して図書館の自治を守る図書隊の対立という、なかなか突拍子もない設定が、ある意味マンガの世界に非常にマッチしている…

いとへん

全1冊完結の、仕立て屋物語 「宇仁田ゆみ」が描くにしては珍しく、天然で可愛らしさだけが取り柄なおバカ主人公「ななこ」と、仕立て屋の師匠「ヒラタ」のほんわかしたやり取りを描いた作品。 アマゾン等を見ると、案外酷評が並ぶが、このレベルの作者が描い…

ラスト・ワルツ

今なお孤高の存在である雑誌アックスで連載された、「島田虎之介」の恐るべき処女作。 ここまで壮大な物語を語られると、読み手としては正直、評価が難しい。 昨今流行りのマンガというより、これは物語なのだ。 マンガという表現を使っているが、絵と文字に…

コンバット☆ハイスクール

非常に懐かしい「永野あかね」作品を物凄く久しぶりに読み返しての感想は、時代に合わなかった惜しい作品だった、という事である。 傭兵育成の特殊な高校という設定に巻き込まれ型の主人公と可愛い女の子キャラ。原案には、後にメタルギアシリーズに関連しく…

スラム団地

人とは違うオリジナリティを持ちながら、人間描写が巧みなマンガ家はすべからくスラム出身ではないだろうか。 そんな不謹慎な想像を裏づけしてくれる本作「スラム団地」 作者「松田奈緒子」の幼少時代の団地での生活を描いた作品だが、その後の作者の描くマ…

生活 完全版

「福満しげゆき」作品は、エッセイ系からオリジナルまで色々読んだわけだが、やはり一際面白いのがこれ。 あのネガティブな本人が自信があると言っただけの事はあり、まさに大作と呼ぶに相応しい渾身の傑作、それが「生活」完全版である。 世間を妬む悪人に…

少女探偵金田はじめの事件簿

「あさりよしとお」らしさ満載の本作。探偵マンガの皮をかぶったギャグ漫画。でも、やっぱりいつも通り、心の片隅に不協和音を残すこの空気感。 推理小説のお約束を逆手にとって、様々なパターンで強引にオチをつける作者の博識に拍手。 名探偵ゆくところに…

リアル風俗嬢日記

Webバナー等で度々広告が出ていた本作。見た感じエッセイ系の要素が強そうで、エロ作品ではなさそうだったので購読。結果としては、確かにリアル風俗嬢日記というタイトル通りの作品だった。作者「Ω子」自身が現役の風俗嬢で、お店に来た人との体験や経験を…

放浪世界

「水上悟志」作品は好きなので新刊が出れば必ず目を通すわけだが、本作の出来栄えは、「並」といった感想である。既にSFジャンルでは様々な面白い作品を産み出しているだけに、どうしても期待のハードルが高くなってしまう点は申し訳ないが、帯にも書かれて…

男おいどん

貧乏マンガの原点と言われる本作は、作者「松本零士」の出世作でもある。文庫版最終巻のあとがきでも語られているが、自身の体験した貧乏な時代の鬱屈とした感情を作中で描く事で、当時の若者から絶大な支持を得た本作だが、流石に作品発表から50年ほどが経…

大トロ倶楽部

麻雀マンガの重鎮「片山まさゆき」がファミ通に連載していた頃の異色の作品。全2冊ではあるが、もともとがファミ通の4ページ程度の連載なので、連載期間はそれなりに長かった人気作である。当時の人気ファミコンゲームをベースに、色々な作品を混ぜ合わせ…

少年エスパーねじめ

一体なぜあの週刊少年ジャンプがこのマンガ家を採用しようと血迷ったのか今もってわからない天才作家「尾玉なみえ」 雑誌掲載から10年近くが経過した今もなお、ここまでカオスなマンガは正直少ない。その意味では最先端である。 ジャンプが誇る天才ギャグ…

A・Iが止まらない!

近年のハーレム系ラブコメかつ主人公が受け身という流れは、やはり「赤松健」から始まったのではないだろうか。そして、その根底が作者のデビュー作となった本作である。この作品の何が凄いかというと、「PCから自分の理想の美少女が出てきて取り柄がない自…

サユリ1号

「村上かつら」の代表作といえば、やはりこれだろうか。自分の妄想の中の美少女とそっくりの人物が、現実に現れたら人はどんな反応をするのか。そんな思考実験ともいえる設定に、大学生活という不思議な時間軸と人間関係を絡めた本作の登場に、当時は随分と…

土偶ファミリー

主人公が土偶という謎の設定の学園コメディ作品。それが、土偶ファミリーである。作者「西川伸司」は、特撮映画のキャラデザイン等も手掛けるベテランで、本作は、土偶の参考書としてなぜか大英博物館にも展示されたことがあるのだから、まさに謎の作品と呼…

破壊王ノリタカ!

後に、数々の同系統の作品を描き続ける事になる作者「刃森尊」の最高傑作と言えばこれだろう。超貧弱な主人公「沢村典隆」が、蹴道部のスキンヘッドのコーチ「丸山」から、一見遊びにしか見えない謎のトレーニングを仕込まれていく事で、次々巻き込まれる学…

ボーイズ・オン・ザ・ラン

ある程度有名なマンガの中でも気をつけなければいけないのが、この「花沢健吾」作品である。最近ではアイアムアヒーローの、投げっぱなしエンドで、多くの読者をショックのどん底に陥れたが、この作者が謎を解かなかったり、読者にカタルシスを与えなかった…

ムヒョとロージーの魔法律相談事務所

ジャンプという連載誌の作風にまったく合わない、独特のセンスと画風を発揮した「西義之」の代表作。ただし、雑誌の雰囲気にはあわなかったが、序盤の頃に描かれていた魔法律という設定と、少し不気味で少女マンガ的なオカルトの雰囲気は、十分面白く、ファ…

疾風の勇人

近年数少ない政治マンガとしては非常に期待していただけに、本作の終了は残念だった。時代背景的にも池田勇人が活躍した頃は、非常に面白い時代なのだが、残念ながら首相の座に辿り着く前に終了という事で、人気がなかったのか、圧力があったのか、この辺り…

焼きたて!!ジャぱん

パン職人という珍しいテーマを扱ったマンガの中では、最も有名と思われる本作。 主人公「東和馬」は、パン職人に憧れる少年で、日本人にとってのご飯のようなパン=「ジャぱん」を作る事を夢に職人としての道を目指す。序盤の面白さは大変素晴らしいものがあ…

ラッキーマイン

異色のテーマを追い続ける作者「鈴木マサカズ」による、人生における「運」をテーマにした本作。作中で、ラッキーマインと呼ばれる、運の鉱脈を持つ男として、命がけのロシアンルーレット繰り返す主人公を描いた本作だが、昨今流行りのデスゲーム系の作品と…

ラスト.ワルツ―Secret story tour

今なお孤高の存在である雑誌アックスで連載された、作者「島田虎之介」の恐るべき処女作。 ここまで壮大な物語を語られると、読み手としては正直、評価が難しい。 昨今流行りのマンガというより、これは物語なのだ。 マンガという表現を使っているが、絵と文…

なぁゲームをやろうじゃないか!!

「桜玉吉」御大が、まだ精神を病みきっていない時代に書かれた謎のマンガである。 なぁゲームをやろうじゃないかのの頭文字をとって「なげやり」とつける辺りに、当時の御大の才能が光る。 ゲームのタイトルを全て不真面目に解釈し、全く関係のない無駄な話…

三文未来の家庭訪問

鬼才「庄司創」による少し不思議な短編集。 表題作「三文未来の家庭訪問」は、アフタヌーンで連載した「白馬のお嫁さん」の原型を感じさせる作品だ。 個人的には「白馬のお嫁さん」より、この頃の、少しだけ緊張感を伴う、近未来の世界観が好みである。 ただ…

ソレミテ ―それでも霊が見てみたい

この作品を超える怪奇コミックには、多分もう出会えないかもしれない。 個人的には大好きだったが、恐ろしいので、家には置いておけない本作。ちなみにギャグマンガである。 どうしても幽霊が見たいマンガ家「小野寺浩二」と「石黒正数」の二人が、お互いに…