つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

幽玄漫玉日記

うつ病マンガ家桜玉吉の、
日記シリーズ最高傑作は本作だろう。

桜玉吉といえば「しあわせのかたち」で
一躍その名を轟かせ、
ゲーム雑誌の連載とは思えないほどの
人気を博したマンガ家だ。


しかし、創作活動、
特にギャグを描く多くの人は心を病む。

その有様が、痛いほど伝わってくるのが本作だ。

とはいっても、「うつ病」自体を
テーマにしたマンガではないので、
その点は誤解なきように。


本作はあくまでマンガ家桜玉吉の日
常生活日記である。


しかし、否応無しに生活に忍び寄ってくる
うつ病の影が作品全体からあふれ、
闇に落とされていく、そんな作品なのである。

 病気にかかった作者自身が

エンターテイナーであったことから描けた傑作。

これ以上見事に精神的な病みを表現したマンガは類を見ない。
人の心の落ち方を学べる価値が本作にはある。

 

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