つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

青空エール

吹奏楽部をテーマにした本作も
全19冊で無事完結。
高校デビューも別の意味で完成度の高い作品だったが、
河原和音」のマンガとしてはこれがベストではないだろうか。


名門吹奏楽部に入部した
初心者の主人公「小野 つばさ」が
ひたすらトランペットに打ち込むという
昨今では珍しい努力努力の物語。

 

だが、それがいい

泥臭かったり、熱すぎたりする物語が少ない
現代だからこそ、作者は、
このテーマを今の時代に持ってきたのだろう。


また、物語の構成としては、
男性キャラクターの配置が絶妙で、
恋愛におけるヒーロー「大介」と、部活におけるヒーロー「水島」を
二重に配置する事で、ストーリー上の展開を部活パートと
恋愛パートにスムーズに進めている構成は、
ベテラン作家の面目躍如といったところか。


ともあれ、全く才能を持たない主人公が
ひたすら努力で壁を乗り越えていくという姿には、
泣かされる事必至だ。

部活という少年マンガが得意としてきたジャンルで、
これほどまでの名作を創りだした作者の才能に、敬意を表したい。

2000年代を代表する部活マンガの名作である。

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青空エール 19 (マーガレットコミックス)

青空エール 19 (マーガレットコミックス)