つれづれマンガ日記 改

マンガをテーマに、なんとなく感想。レビュー、おすすめ、名作、駄作、etc

足洗邸の住人たち。

マイナー雑誌ならではの
マニアックな設定を活かした妖怪奇譚。

巻末付録のキャラクター設定や、
妖怪・異界の物語は、
作者「みなぎ得一」の
世界観への圧倒的なこだわりが駄々漏れている。

そもそも、作者の描く作品全てが、
一つの異世界の中での事件を中心に描かれており、
設定への執念は相当なものがある。


反面、物語としてのストーリーが完結しているかは
やや微妙なところで、様々な魅力的な設定や伏線を、
置いては投げてしまう傾向もあり、

作品単体としての評価は微妙なところ。

異世界の描写は素晴らしいが、
キャラクター性も若干ぶれることから、
イメージの世界をマンガに落とすタイプの
才能型の作者である。

伏線回収等のきめ細かさを求める人にはお勧めできないが、
世界観好きだったり、妖怪ジャンルが好きであれば、
目を通しても良いだろう。

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