魔法使いの娘シリーズが終わってしまったせいで、
「那州雪絵」のサスペンス作品が読めなくなってしまったわけだが、
この度、ホラー短編集が発売される事になって歓喜。
全6作品ほどが収録されているが、今回も非常に面白い。
表題作「私のともだち」も良いが、
特に収録作「誰かが待っている」は
都市伝説になれるレベルの名作ではないだろうか。
那州作品が持つサスペンスの魅力は、
決して怖くない上品な絵柄の中に、
異形の構成や視線誘導を巧みに使う事で、
マンガ作品の中での恐怖を高めている点だろう。
この技術に関しては、個人的には当代随一のマンガ家だと感じている。
魔法使いの娘シリーズもそうだが、
絶対にもっともっと売れてよい作者なので、
是非読んでほしいものである。