つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話

Amazonのレビューの評価と、マンガとしての評価が一致しないという意味で、
今回は非常に勉強になった。

エッセイ作品は好きなので、良く読むジャンルなのだが、
Amazonのレビューというのはそれなりに参考になる。
平均して評価が高い作品というのは、万人にとって面白くない可能性は低く、
玉石混合のエッセイジャンルの中では指針になるのだが、
本作は☆5つが多い中で、マンガとしては全く面白くない作品だった。

高い評価をつけている人たちは、本作のドキュメンタリー的な要素や、
搾取されるマンガ家的な部分に賛同されて評価したのだろう。

ただ、残念ながら私は面白いマンガが読みたくてお金を払っているので、
面白くない作品に千円近く払うのは、非常に残念だった。

本作の中で起きたことは恐らく事実なのだろうが、
作者の感情が露骨に吐き出され過ぎていて、
全くエンターテイメントに昇華されていない。

作者の体験がエンターテイメントとして昇華されるとはどういう事なのか、
その事を見事に表現してみせたのが、近年屈指のエッセイ
さよならタマちゃん」だったので、作中のセリフをそのまま残しておく。

「闘病中の不安的な気持ちそのまんまの読みにくい漫画。
 こっ恥ずかしいたらありゃしない。
 でも、この中に描きたいことが詰まっているのも確かなんだ。
 いい形になったって思えるまで描き直して持ってってみる。
 それでもしダメだったら漫画家になる夢にケジメをつけるよ」

そして、あの作品は見事にエンターテイメントとして昇華したのである。
この辺り、やはりイブニングは凄い。

作者「佐倉色」がどんなマンガ家に育つのかわからないが、
恐らくまともなマンガ家に育ったとしたら、
本作のレベルの低さと恥ずかしさに自信が呆れる日が来るのだろう。

そんな不幸な事が起きないように、
漫画編集者は、一時の話題性だけで売れる作品を作るのではなく、
冷静な第三者として、マンガ家を育てる存在になってほしいものである。

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ちなみに「武田一義」の闘病マンガの最高傑作、
さよならタマちゃんはこちら。

 

mangadake.hatenablog.jp