つれづれマンガ日記 改

完結してる漫画をテーマに、なんとなく感想。 レビュー、評論、おすすめ、駄作、名作、etc

ハックス!

アリスと蔵六」が好評な作者「今井哲也」による初期作品。

高校のアニ研を舞台に、自主製作動画を創る物語で、
パッと見の絵柄は可愛らしいのだが、
絵柄に似合わず、かなり哲学的な作品である。

主人公が天才設定の為、とにかく言語が不自由で、
他者との距離感もつかめないまま、自分の世界を突き進んでいくが、
徐々に、混沌とした空気が煮詰まっていく展開が何とも言えない不安感を煽る。

また、部活ジャンルに良くありがちな、仲間が増えたり、
イベントがあったりという部分は存在せず、
さらっとフェードアウトしていく主要キャラもいたりして、
ひたすら動画作成だけを追い求めている物語の構成は、
非常に現実的ともいえる。

全員が全員、同じ目線で過ごしているわけではなく、
優秀な人間もいれば、どうしようもない人間もいて、
そんな高校生活という箱庭空間の
若さと歪さが巧みに表現されている秀作といえるだろう。

絵柄や内容は全く違うが、似たような混沌とした空気の作品として、
「からん」辺りを思い浮かべてしまうのは、
アフタヌーンの持つ特徴なのだろうか。

その意味で、単純な部活楽しいマンガではないので、
青春時代の混沌とした空気を思い出したい人にオススメしたい。

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