さすがに「榎本俊二」である。
昨今、世の中にあふれている
マンガ家の育児エッセイマンガとは一線を画している。
これだけシュールに自分の子供を描けるのは、
ギャグマンガ家が最も得意とする、
客観視の力が大きいのだろう。
また、父親という観点で育児を眺めている点も、
そのシュールさを深めている。
ただ、読んでいると
想像以上に育児には介入しているようで、
それならもう少し作品が主観的な
育児エッセイになって良さそうなのだが、
淡々とした雰囲気で続くのだからさすがだ。
その意味で本作はよくある育児エッセイ系マンガではない。
自分の家族をマンガのキャラクターに置き換えた、
育児をテーマにしたマンガなのである。流石だ。