80年代ジャンプ読者には、もはや説明不要で、
未だに語り継がれる圧倒的なバトルギャグマンガ。
それが本作「魁!!男塾」である。
今の時代に、この勢いだけの作品をジャンプで連載させると、
一体どんな反響があるのかと考えさせられてしまう。
それぐらい荒唐無稽で後先考えずに、
毎週の勢いだけを追った作品であり、ある意味清々しい。
最近の複雑な伏線や、物語の構成等をあざ笑うかのように、
ただ、ひたすら勢いで押しまくる。
また、昨今の銀魂の比ではないほど、
死ぬ死ぬ詐欺がひたすら繰り返されるが、
その都度、魂の男泣きが発生する等、
一体、どんなテンションで描くとこの作品が描けるのか、
不思議な気持ちになる作品である。
また、本作を読んだことがある人なら必ず覚えているであろう、
伝説の書「民明書房」の豆知識。
この毎回現れる謎の一コマが、
どれだけこの作品のクオリティを押し上げていたか、
計り知れないインパクトを読者に与えたものである。
まさに時代を先駆けた80年代屈指の怪作として、
本作はマンガ読みの記憶に残るだろう。