かつて作者「村上かつら」が、
デビュー作「サユリ1号」を連載した時には、
随分とスゴイ新人が現れたと思ったものだ。
そんな作者も、
以降それほどヒット作に恵まれてはいないが、
本作も中庸な作品だった。
内容的には、無職の草食系主人公が、
昔の彼女に捨てられたことを忘れられずに、
引きこもり生活を継続中。
このままではお家断絶になってしまうと、
危機感を持ったご先祖様達が、
彼の人生に現れてくるという、
設定は面白そうな内容。
ただ、なんとなく凡庸である。
設定は確かに面白いし、
その辺りの力は上がったのだろうが、
初期の頃に見えていた毒が
随分消えてしまったように思えるのは
気のせいだろうか。