つれづれマンガ日記 改

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こどもの体温/彼は花園で夢を見る

珠玉の短編である。

よしながふみ」が一流処に名を連ねてから随分たつが、
この文庫版に収録されている作品を描いていたころは、
まだまだマイナー作家だった。

しかし、その時代から、
この作者は変わらず、面白い作品を描き続けている。
これは、実にスゴイことだ。


また、本作に収録されている作品自体の
面白さもさることながら、
安彦良和」の解説がまた贅沢でいい。


彼をもってして、巧いと言わせる涙の描線。
改めて指摘されると、確かに
よしなが作品は感情を吐露するシーンが実に巧い。
また、キャラクターのリアリティの高さも、
安彦氏の指摘する通りである。


そんなレベルの作品を、
マイナー誌で描き続けていたのだから、
やはり才能というのは、
放っておいても誰かに見つけられていくものなのだろう。


ちなみに収録作品は
現代社会を描く「こどもの体温」と、
古典の西洋を描く「彼は花園で夢を見る」
の2つの短編。

時代を超えた2つの短編が、
こうも見事に収まる作者も珍しいのではないだろうか。

オススメである。

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こどもの体温/彼は花園で夢を見る (白泉社文庫 よ 4-7)

こどもの体温/彼は花園で夢を見る (白泉社文庫 よ 4-7)